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隠ぺい配管と露出配管の違いと、それぞれの施工現場のリアル

2025.09.22お知らせ

エアコン工事を行う上で避けて通れないのが「配管の施工方法」です。配管はエアコンの性能や耐久性に直結する重要な部分でありながら、普段はあまり目に触れないためお客様から「隠ぺい配管と露出配管って何が違うの?」と質問を受けることも多いです。現場に立つ業者としても、建物の構造や設置条件に合わせて適切な方法を選ぶ必要があり、その判断力が施工品質を大きく左右します。今回は、隠ぺい配管と露出配管の違い、それぞれのメリット・デメリット、そして実際の施工現場でよくあるリアルなケースについて詳しく解説していきます。

まず「隠ぺい配管」とは、壁の中や天井裏、床下などに配管を埋め込む工法のことを指します。新築住宅やリフォーム時に施工されることが多く、完成後は配管がほとんど見えないため、見た目が非常にスッキリします。住宅のデザイン性を重視する施主や、モデルハウスのような美観を大切にする建物では、隠ぺい配管が選ばれることが多いです。一方で「露出配管」とは、外壁や室内の壁面に沿って配管を露出させ、その上から化粧カバーを取り付ける工法です。既存住宅への後付けエアコン工事ではこの方法が主流となっており、施工の自由度が高く、費用も比較的安価で済みます。

隠ぺい配管の大きなメリットは、やはり「見た目の美しさ」です。配管や化粧カバーが目立たないため、室内インテリアや外観のデザインを損なうことがありません。特にリビングや応接間など、人目に触れる空間にエアコンを設置する場合、隠ぺい配管は大きな魅力となります。また、外壁に長く配管を這わせる必要がないため、直射日光や雨風による劣化を防ぎやすい点も利点のひとつです。

しかしその一方で、隠ぺい配管には大きな課題もあります。それは「メンテナンス性の悪さ」です。壁の中に埋め込まれているため、施工不良や経年劣化によるガス漏れ、ドレン排水不良が発生した場合、修理や交換に大掛かりな工事が必要になるケースが多いのです。例えば、ドレン勾配が不十分で排水が逆流し、壁内で水漏れを起こしてしまうと、室内のクロスや建材を剥がして修復する必要があり、費用も手間も膨大になります。また、配管の長さやルートが事前に制限されるため、エアコンの機種変更や室内機の位置変更が難しい点もデメリットです。

一方で露出配管はどうでしょうか。露出配管の最大のメリットは「施工の自由度」と「メンテナンスのしやすさ」です。室内機や室外機の位置に応じて配管ルートを現場で柔軟に決められるため、取り付けの幅が広がります。さらに、配管が見える状態で施工されるため、ガス漏れや水漏れの不具合があっても確認しやすく、補修や交換が比較的簡単に行えます。配管が劣化した場合でも、カバーを外して交換すれば済むことが多いため、長期的なメンテナンス性に優れています。

ただし、露出配管はどうしても見た目で配管やカバーが目立ってしまいます。最近の化粧カバーは色やデザインが豊富になってきていますが、外観や室内インテリアにこだわるお客様からすると「美観を損ねる」と感じられることも少なくありません。また、外壁に長く配管を通す場合は、直射日光や雨風による影響を受けやすく、断熱材や配管自体の劣化が早まる可能性があります。施工時にしっかりとテープ巻きや防虫キャップを施すことで対策は可能ですが、定期的な点検や補修が必要になります。

現場のリアルな声としてよくあるのは、新築時に隠ぺい配管を施工していた住宅で、10年〜15年経過してエアコンを交換する際にトラブルが起きるケースです。古い配管をそのまま流用しようとすると、銅管の腐食や断熱材の劣化が原因でガス漏れが発生することがあります。この場合、再度壁を壊して配管をやり直すか、思い切って露出配管に切り替えるかという選択を迫られることになります。結果的に「最初から露出配管でやっておけば良かった」と感じるお客様も少なくありません。

逆に、既存住宅に露出配管で後付けした場合でも「もっとスッキリ見せたい」という要望が後から出ることがあります。そのため、最近では外壁の色に合わせたカバーを使ったり、配管ルートを工夫して目立たない場所に這わせるなど、美観を意識した施工が求められるようになってきています。つまり露出配管であっても、工夫次第で見た目のデメリットを最小限に抑えることができるのです。

施工業者として大切なのは、隠ぺい配管と露出配管のメリット・デメリットを正しく理解し、お客様に分かりやすく説明できることです。お客様は「どちらが良いか分からない」状態で依頼してくることが多いため、用途やライフスタイル、将来的な交換のしやすさまで見据えて提案できると信頼感につながります。また、隠ぺい配管を選んだとしても、そのリスクや将来の交換時の注意点を事前に伝えておくことで、後々のトラブルを防ぐことができます。

まとめると、隠ぺい配管はデザイン性や美観に優れ、住宅の完成度を高める一方で、メンテナンス性に課題があります。露出配管は施工性や補修のしやすさで優れていますが、見た目に配慮が必要です。どちらが絶対に良いというわけではなく、建物の構造やお客様の希望、将来の使い方を総合的に判断して選ぶことが重要です。現場に立つ業者としては、それぞれの特性を理解し、最適な工事内容を提案することが、お客様の満足度と信頼を得るための鍵になるといえるでしょう。


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