エアコンの地震対策|業者が知っておくべき施工と提案方法
2025.03.11お知らせ
日本は世界でも有数の地震多発地域であり、住宅やオフィスビルに設置されるエアコンもその影響を受けることが避けられません。エアコンの設置方法が適切でなかった場合、大きな揺れによって室内機が落下したり、配管が破損したり、室外機が転倒したりするリスクがあります。これは単なる機器の故障にとどまらず、場合によっては人命に関わる事故につながる可能性もあります。
そこで、エアコン工事業者としては、ただ単にエアコンを設置するだけでなく、地震対策をしっかりと考慮した施工を行うことが求められます。また、耐震性の強化をお客様に提案することで、より安全な施工を提供し、信頼を得ることもできます。
本記事では、エアコン工事業者が知っておくべき地震対策について、施工時のポイントや地震発生後の対応、さらに地震対策を付加価値として活用する方法について詳しく解説していきます。
- 地震時に起こる可能性のあるエアコンの被害
エアコンは、室内機・室外機・配管など、いくつかのパーツから構成されており、それぞれに地震による影響を受けるリスクがあります。
室内機の落下
壁掛け型エアコンの場合、地震の揺れによって室内機が落下することがあります。特に、以下のような条件が揃っていると落下リスクが高まります。
- 取り付けネジがしっかりと壁に固定されていない
- 壁の下地の強度が不足している(石膏ボードのみの壁など)
- 長年使用しており、取り付け金具の劣化が進んでいる
特に古い建物や、簡易的にリフォームされた住宅では、壁の強度が不足している場合もあるため、しっかりとした固定方法を選ぶ必要があります。
配管の破損・冷媒ガス漏れ
地震の揺れでエアコンの配管が外れたり、破損したりすることもあります。配管が損傷すると、冷媒ガスが漏れてエアコンが正常に動作しなくなるだけでなく、人体への悪影響を及ぼす可能性もあります。
特に以下のような施工ミスがあると、配管の破損リスクが高まります。
- フレアナットの締め付けが不十分
- 配管に余裕がなく、揺れによる負荷が直接かかる
- 壁貫通部にスリーブが入っておらず、振動で擦れて破損する
室外機の転倒・落下
室外機は重いため、簡単に動くことはありませんが、大きな地震が発生すると揺れによって転倒することがあります。特に、以下のような設置環境では注意が必要です。
- 屋上や高層階のベランダなど、揺れが大きくなる場所
- 室外機が設置台に固定されていない
- 置き場所が不安定で、落下する可能性がある
天井吊り型エアコンの落下
オフィスや店舗でよく使われる天井吊り型エアコンは、地震時に大きく揺れるため、固定が不十分だと最悪の場合、落下することもあります。特に、長年使用している建物では、吊りボルトの劣化や緩みが発生している場合があり、定期的な点検が必要です。
- エアコン工事業者が行うべき地震対策
エアコンの地震対策は、設置時の施工方法を工夫することで、被害を最小限に抑えることができます。
室内機の固定を強化
壁掛け型エアコンの室内機を設置する際には、以下のようなポイントを意識しましょう。
- 強度のある下地にビスを打ち込む
- 石膏ボードのみの壁ではなく、しっかりとした下地材を利用する
- 必要に応じて補強板を入れる
- 耐震金具の使用
- 通常の取り付け金具よりも強度のある金具を使用
- 地震の揺れを吸収する設計のものを選ぶ
配管の施工方法を見直す
エアコンの配管は、揺れによる影響を受けやすいため、以下の点を意識することで地震対策が可能です。
- フレアナットをしっかり締める
- 締めすぎもNG。適正トルクで施工する
- 配管に適度な余裕を持たせる
- 壁にピッタリと固定するのではなく、揺れを吸収できるような配置にする
- 壁貫通部にスリーブを入れる
- 配管が擦れて破損するリスクを減らす
室外機の転倒防止
室外機の転倒を防ぐために、以下のような対策を行いましょう。
- アンカーボルトで固定
- 防振ゴムを使用し、振動を抑える
- 転倒防止ストッパーやワイヤーで補強する
天井吊り型エアコンの補強
天井吊り型エアコンは、以下のような対策が必要です。
- 吊りボルトの補強
- 長年使用している場合は、ボルトの状態を点検し、必要に応じて交換
- 耐震ブレースの追加
- 揺れを吸収する補強材を取り付ける
- 地震発生後の対応とお客様への提案
地震が発生した後は、エアコンの設置状況を確認し、安全を確保することが重要です。
- 室内機・室外機の点検
- 取り付け部の緩みがないかチェック
- 室外機がずれていないか確認
- 冷媒ガス漏れの確認
- 配管の損傷がないか目視確認
- 異臭や異常音がしないか確認
- 耐震対策の提案
- 新規設置時に耐震固定オプションを案内
- 配管施工の見直し
- 室外機固定の強化
まとめ
エアコンの地震対策は、適切な施工によって大きな被害を防ぐことができます。特に、耐震施工をしっかり行うことで、お客様の安全を確保するとともに、業者としての信頼も向上します。
エアコン業者として、安全で高品質な施工を提供するために、地震対策を意識した施工を徹底しましょう。
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